プリキュア、電通、ときどきガンダム
青森・秋田・岩手・宮城・福島・山形の東北6県に「笑っている父親を増やしたい!」
家族や地域の笑顔を育むライフスタイルとなる東北ならではのパパスタイル創る!を活動方針としているNPO法人ファザーリング・ジャパン東北です。
東北6県+関係者リレー日記
どうも、岩手の後藤です。
娘がプリキュアを見るお年頃です。
パパも一緒に見る流れで、必然的にほぼ全作品を見ました。
キラキラヒロインが最初魔法のステッキかなんかで「お菓子になっちゃえ~(あ、これ違うアニメだった)」みたいな感じだと思ってました。
思ってましたが。
往年のジャンプ顔負けのバトル。
「ここは俺が食い止める!お前は先に行け!」「無茶しやがって…」という王道の展開。
男の子のファンが多いのも納得です。
前作「Go!プリンセスプリキュア」はそうした萌え…じゃなくて「燃えた!」という点では、ここ最近「鉄血のオルフェンズ」と並ぶ作品だったなと個人的には思っております。
そんなプリキュアですが劇場版で「人形の国のバレリーナ」という作品があります。
この作品を見た後にちょっと感じたことがありまして。
さて、ものすごくざっくりとネタバレします
まだ見てないよ!というかたは、急いでこのページを閉じて、ゲオかどっかで借りてみてから読んでくだされば幸いです(笑)。
~以下、軽いネタバレ~
良かれと思ってやっていることが、人によってそうとは限らないよというテーマが入っておりました。
「あたしは○○ちゃんのために」と主人公は頑張るわけですが、○○ちゃんは「ほかのみんなはハピネスでも、私には全然ハピネスじゃない!」と一蹴。
主人公は自身の善意が無意識に彼女を傷つけていたことに挫折します。
その後は様々な葛藤(というかご都合主義)もあり、最後は幸せハピネス!な感じで終わります。
~ネタバレ、おしまい~
で、これを見た後に沿岸でパパ講座の講師をする機会があったのですが!
その時に参加者の方からご相談されたケースが、この話と色々リンクしました。
~以下、ざっくり回想~
参加者:「自分も子育てにはどんどん参加したい。職場の理解もあり今のところ、両立は出来ています」
ごとう:「それは羨ましい!素敵な上司がいるんですね!」
参加者:「そうなんですが、むしろ困ったのが“お義父さん”なんです」
ごとう:「ほえ?」
参加者:「ご実家が近いので、よく行くのですが、お義父さんは“男子厨房に入らず・女は」男の後ろを歩け!”って意識でして。例えば僕が、子どもの事を見たり、家事を手伝ったりすると“何で夫にやらすんだ!お前は嫁としてなっていない!”と、妻に説教を始めるわけです。妻が責められることは何もないと思うので、気にしないでくださいとは言うのですが“お前がしっかり働けばうちの娘は家の事だけやれる!お前は働く気があるのか?”と…」
ごとう:「うーん。なんだかご自分の仕事観・父親観・母親観を押し付けられている気になっちゃいますよね」
~そんな感じ~
聞くところによると、このご家庭、奥様が交代勤務だそうです。
日常的にお義父さんと同居しているわけではないので、平時はパパとママの連携で子どもの事も見ているのですが、実家に行くと、いつもここのやりとりがストレスになるそう。
いつも通りパパママ2人体制で家事育児をすると、ママが責められちゃうとのこと。
このお義父さんに会ったこともありませんが、聞く限りでは、ちょっとどうにかならないものかなと思ってしまいます。
男だからこうだ。
女だからこうだ。
親とはこういうものだ。
仕事とはこういうものだ。
こうした「あるべき論」って、何が正解かなんて
10人いれば10人とも違います!
からね。
人によってはいいよ、ということが全ての人に当てはまるなんてことはあり得ません。
みんながイチローと同じバッティングフォームで年間200本打てますか?それと同じだと思います。
キュアラブリー善意の対応、彼女にとっては「普通の事」だったことが、足の不自由なつむぎちゃんにとってはマイナスだったのかもしれません。
最近話題の電通の過労死事故も、長時間労働だけでなく、「上司のパワハラ」が課題視されています。
先の沿岸のとあるお義父さんや、この電通のパワハラにも、こうした視点が根っこにあるんじゃないかなって思います。
お義父さん世代の常識、
上司がよかれと思ってかけた言葉、働くとは、社会とはこうあるべきだなんて、誰がいつ作ったのかわからない固定化した空気が、もしかしたら亡くなったこの方を追い詰めていたのかもしれません。
お時間ある方は、下記をお読みください。
また、この事件に関連して「年間100時間で自殺するなんて情けない」なんてことを書いて炎上した方もおりました。
その方を否定するつもりはありません。それがその人にとって「普通」のことだったからと思うので。
ですが、こうも思うのです。
でも、その普通は、他の人にとって本当に普通でしょうか。
貴方に出来たことは、本当に全員にとってベストな選択でしょうか。
その組織の慣行は、本当に世の中全てで通用するものでしょうか。
イクボスやイクメン、イキメンを推進しているのは、「父親の在り方、家族の在り方は画一的ではない」と思うからであり、「パパママ、家族が笑顔になるツボも100人いれば全部違う」という思いもあるからこそです。
自分らしく、笑顔で家族や地域と関わり続けることのできるのパパ、すなわち「毎日がFatereingなパパ」、そしてそんなあり方が選択可能な未来を創ることが、家族、子ども達、そして地域にハピネスチャージするカギだと信じております。
もちろん、僕の感じていることは、全ての人にとって正解ではないと思います。
だから押し付けるつもりもありません。
ただ、せっかくパパと言う期間限定の特権を楽しむには、まだまだ難しいことが多いのかなと。
自分の子ども達が大きくなるころには、そんなことで悩まないでいられるようになってほしいなとは思いますけど。
一度もお会いしたことはありませんが、亡くなった元電通社員のご冥福を心よりお祈り申し上げますと同時に、子ども達の世代には、選択の多い未来を残していきたいですね。
それも、パパのミッションだなと考えています。
あ、そう言えば。
後藤はキュアビューティー推しです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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リレーは、山形をこよなく愛する五十嵐 健裕(いがらし・たけひろ)さんにバトンタッチ!